galeria de muerte

江川 敏弘 インタビュー

2007年9月、デスメタル系アートのExhibitionとしては日本国内初となる江川 敏弘の個展がgaleria de muerteで開催。
Photoshopを使って描かれる江川の作品は非常に緻密で大胆。まさにデスメタルという音楽を代弁するかの如く激しく、そして美しい。
世界でもブルータルなジャケットを描かせたら世界でもトップクラス、江川 敏弘氏にインタビューしてみた。




●デスメタルのジャケットを手掛けるようにきっかけは?
- INTERNAL SUFFERING (colombia) のミニCD (Unmercyful Extermination)のリリースの際、知り合いのレーベルの方からカバーアートを描いてみないかと声をかけていただいたのがきっかけです。

●それ以前はどのような発表をされていたのですか?
- 肖像画やTATTOO、戦争をテーマにした絵、漫画など、枠に囚われず描きたいものを描いていました。

●こういうのが描けるようになりたい、というような目標となったジャケットなどございますか?
- ジャケットアートという世界を知ったのも最初の仕事がきっかけでしたから、年数もまだ浅く、今のところはまだ無いですね。

●ジャケットは、バンドのアルバムの顔、と同時に、画家としての独立した発表媒体でもあるわけですが、 そういった二つの主体性が混在する媒体について、どのようにお考えですか?
また、バンド側から絵の方向性について懇願されることはありますか?
- 媒体としては非常に面白いと思っています。ジャケットは、バンドからの一方的な依頼の元で描くこともあれば、絵がアルバムタイトルを変えることもあります。総じて、互いの個性を上手に生かし合うバンドとペインターのコラボレーションだと思っています。

●バンドの音楽性は、仕事を手掛けるかどうか、に反映されますか?
- それはありますね。先ず、聴いて気持ち良ければどんなジャンルの音楽でもOKです。自分の感性と呼応するかどうか、互いに信用と信頼が持てる仕事かどうかが、選択する上で大事なのです。

●初の個展ということですが、美術館やギャラリーでの展示という発表方法には興味がありましたか?
- はい、もしお誘いが無ければ自力での個展も考えていました。ですから、今回は本当に幸運であり、光栄だと思っています。
個展という機会において、まず二つの事ができればと思っていました。一つは、CGアートはPC上でしか見られない細部の描き込みがありますが、それを皆さんに見ていただく事。もう一つは、デスメタル・ジャケットアートとしてこれらを発表することです。

●複数の作品を空間に配置するにあたり、特に気にかけた点はありますか?
- 先ず、鑑賞側の目線がどのあたりにくるかという事と、絵と絵の間隔に気をつけたつもりです。初めてのことで、まだまだ試行錯誤の段階ですが、勉強になりました。

●もともとはCDのジャケット=12cmX12cmのスケールで見るための作品が、今回はジークレー版画によってポスタースケールにまで全く遜色なく出力されていました。拡大したご自身の作品と対面してみて、何か再発見したことはありますか?
- もっと細かく描いて良いんだなと安心しましたね、これは正直嬉しかったです。実は、もっと描き込みたいところで筆を止めていましたから、個人的に大きな作品を作るなら徹底してやれるなと思いました。
また、このジークレー版画は自分が普段見ているPCの中での色合いがほぼ完璧に再現されていて驚きました。勿論、幾度も幾度もオペレーターの方と微調整を繰り返した結果ですから、出来栄えは素晴らしいものです。いろんな点で、この先の自分の描画に影響していくでしょう。

●作品にはテーマや物語性が含まれているのですか? ある場合、それは全てに、ですか?
- 全てにあります。しかし依頼を受けた時には、テーマや物語性が無い場合が意外に多いです。そういう場合は、まずこちらから提示していきます。

●一気にバーっと! OR 少しずつ少しずつ・・・、描画速度はどちらに近いですか?
- 一気にバーっと、ですね。忙しい時は、片手で食べられる食事を奥さんに用意してもらって食べながら描き、更に時間を短縮しています。

●作業中は音楽を流しますか?
- その時に依頼を受けたバンドの曲か、オーケストラ、無音、どれかを繰り返しています。作風に合うものを選んで聴いています。

●作業は怒りや憎しみや悲しみといった感情と関係することがありますか、それとももっと理性的なものですか?
-本人としては、理性的に作業していると思います。依頼内容を分析し、具体的に再現するよう心がけています。

●作品により異なるとは思いますが、平均すると一枚どれくらいで描いているのですか?
- 計った事がないので平均は分かりませんが、依頼者と連絡を取り合い、打ち合わせをしながら進めていきますので、作品により一週間から2、3ヶ月と、仕上げ時間はまちまちです。

●作品が「完成」したときはどのような気分ですか? また、その際に飲みたいものは?
- 完成したときは、 一山超えたな〜という感じですが、リリースされるまでは安心できません。リリースされて初めて喜びを感じ、印刷状態が良いほど、その喜びも大きいです。
飲みたいものは酒! と言いたい所ですが、実は緑茶です。日本の緑茶が一番落ち着きます。

●現在、または近日に予定されているものは?
- どちらが先になるかは分かりませんが、BRUTUS(オランダ)のNew Album のカバーアート、SUTURE(アメリカ・ルイジアナ)のNEW Album "Skeletal Vortex"です。

●予定のないもので、今後、手がけてみたいバンドや媒体はありますか?
- 沢山あります。ジャンルを問わず、いろんなアーティストのカバーなどを描いてみたいですね。
媒体は無限にあると思いますが、先ずは油彩で大きな作品を描き上げてみたいですね! 面白い事になりそうです。

●最後に、今回の試みで「展示」という発表方法への興味は拡張されましたか?
- 確実に興味が拡張されました。これまでのCGアートワークは利便性が先行したイメージを持たれていましたが、今回のようにジークレーなどによる「展示のための出力」という比較的まだ新しい試みによって可能性が拡がり、それを変えられると思いました。
化けさせるのも、まずは描き手の努力と腕の見せ所にかかっていると思います。精進したいですね。
そして今回の企画展によって、表現の選択肢をたくさん増やしていただいた事に深く感謝いたします。
ブックレットの大きさでは見られなかった細部へのこだわりや、緻密な描写、迫力を間近で楽しんでいただければ大変嬉しいです。
ありがとうございました!

interview by GOATSHEEP



"Dia De Los Muertos" (Day of the dead (死者の日)) vol. 0

4月25日 - 6月15日 (5月6日 - 9日は連休)
オープン : 13:00 - 19:00 / 休廊 : 毎水曜/木曜



=== TOSHIHIRO EGAWA (JPN) ===
世界中のデスメタルバンドのジャケットを多数手がけるCGアーティスト。今回は初のドローイング作品やスニーカーに描いた作品も出展。
http://toshihiroegawa.com

=== GOATSHEEP (JPN) ===
正体不明のアーティスト。作品形態も未だ不明。

=== MARK RIDDICK (USA) ===
90年初頭から活動するデスメタルジャケットアーティスト。最近は話題のデスラッパー、NECROのジャケットを手がける。
http://www.riddickart.com

=== SCOTT STEARNS (USA) ===
ゴートをモチーフにしたアートを多数手がけ最近ではNUNSLAUGHTERのLP作品用に100枚全て違うジャケットを描いたサタニックアーティスト。オリジナルドローイングなど数点出展。
http://www.stearnsdog.com

=== FRENCH (UK) ===
スケートボードやSUNN O)))、KRISIUNなどのバンドシャツデザイン、CARHARTT、NIKEなどとコラボレートも展開するイラストレーター/アーティストです。スケートボードイラストの原画など5点出展。
http://www.tapedcopies.com
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by galeriademuerte | 2008-05-02 00:23 | article

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